健保・企業向けもスタート! 禁煙達成率をUPさせるメドレーのオンライン禁煙プログラムに迫る

Service

2017.08.01 Tue.  黒沼由紀子

遠隔診療が事実上解禁されてから早2年。禁煙外来と遠隔診療の親和性は高く、これまでも様々な取り組みについて注目してきた(関連記事)。今回は遠隔診療において頭角を現している株式会社メドレーのオンライン診療アプリ「CLINICS(クリニクス)」を取材。導入実績№1を誇る「CLINICS」が支持される理由は何なのか――最近健保・企業向けサービスも開始したオンライン禁煙プログラムに着目した。

――オンライン診療アプリ「CLINICS」について、概要をお知らせください。

CLINICS」は、スマホ一つで予約から診察、決済、薬や処方箋の配送までが可能となるオンライン診療アプリです。患者さんは「CLINICS」を利用することで、手持ちのスマートフォンやPCから、ビデオチャットによる医師の診察を受けることができます。自宅やオフィスから医師の診察を受けられることで、通院にかかる移動・待ち時間を大幅に減らせるメリットがあります

↑「CLINICS」を使うと、普段の生活の合間でオンライン診療を受けられる

具体的な流れとしては、まずは「CLINICS」上で希望の診療を行っている医療機関を探して、初回の予約を行います。予約した時間帯になったらスマートフォンやPCに医師からビデオチャットがかかってきて診察を受けます。状況に応じて、次回は対面診療に切り替えるなどの判断を医師が行うこともあります。保険診療の場合、初回は対面で行います。診察料はあらかじめ登録したクレジットカードに請求され、処方薬が自宅に郵送されます。(株式会社メドレー 執行役員/プロダクト統括医師 島 佑介氏、以下同)

――現在、どのくらいの医療機関で使用されているのでしょうか。

500を超える医療機関に導入されています。定期的な通院が必要な生活習慣病やアレルギー疾患などの慢性疾患をはじめ、整形外科から産婦人科までさまざまな疾患、診療科に活用が広がっています。

「CLINICS」の使用画面イメージ

――規制改革推進会議が、禁煙は初診から遠隔診療が可能である旨の通知を出すことを明らかにしたなど、昨今、特に注目されているオンライン禁煙治療ですが「CLINICS」ではどのような状況でしょうか

「CLINICS」においても、禁煙外来にオンライン診療を活用する医療機関が増えています。
現在約40の医療機関が、禁煙外来をオンライン診療メニューにしています。通常のオンライン診療と同様に、予約~診察~会計までオンライン上で行われた後、禁煙治療薬は自宅に郵送されます。

 ――オンライン禁煙治療のメリットは、どんなところにあるのでしょうか対面での禁煙治療と比べて成功率に違いはありますか。

ある調査※1によると、喫煙者の約6割が「今すぐ禁煙したい」と回答したそうです。しかし実際に病院に通って禁煙治療を始めても、月に1度通院し、治療4回目を迎える3、4カ月後には、その半分が脱落してしまうというデータもあります※2。禁煙に興味がある人の多くは仕事や家事に忙しく、何度も病院に行き、待合室で長い待ち時間を過ごすのが負担となっていることがその一因ではないでしょうか。

その点、オンライン禁煙治療では、通院にかかる移動・待ち時間を大幅に削減できるため、患者は最後まで通院を継続しやすくなります。ある医療機関でオンライン禁煙プログラムを200人以上の患者さんに実施したところ、4回目までの通院継続率が以前に比べ1.5倍まで上がったという結果も出ています。

※1  ニコチン依存度調査 (ファイザー株式会社、2012年)
※2  診療報酬改定結果検証に係る特別調査(平成21年度調査)ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査報告書(厚生労働省)

――最近、健康保険組合・企業向けのオンライン禁煙プログラムをスタートされました。背景を教えてください。

昨今、禁煙の推進に取り組む健康保険組合や企業が増えています。喫煙により長期病欠やうつ病のリスクが上がることが知られていたり、就業時間内の喫煙による生産性の低下が問題視されたり、健康経営が重視されるなかで禁煙は避けられない課題です。そのような背景から、健康保険組合や企業と連携して、加入者・従業員向けにオンライン禁煙プログラムを提供しています。

――個人向けプログラムとの違いはありますか

健保や企業が一部費用を負担するため、ユーザーは、個人で受けるより安い費用もしくは無料でオンライン禁煙を行うことができます。

――手ごたえはいかがでしょうか。企業からの反応など教えてください。

会社というコミュニティ内で禁煙の輪が広がることで、禁煙に挑戦するきっかけや禁煙を続けるモチベーションが得られると、実施された企業様からは好評を得ています。

ある健康保険組合様との取り組みでは、1年で300人を超える加入者がオンライン禁煙プログラムに参加し、うち8割が4回のプログラムを完了しました。

――すごいですね。このような高い通院継続率を実現できているのはどうしてなのでしょうか。

対面診療に比べてオンライン診療のほうが通院における時間的な負担や労力が激減するためです。また、オンライン禁煙プログラム中に受診が確認できなくなった患者さんに対しては、「CLINICS」の運営事務局がメールや電話などで受診を促しています。

――高い成功率を収めているオンライン禁煙治療をはじめ、クリニック導入数も500を超えるなど、これほど「CLINICS」が支持される理由は何だと思いますか。

医療機関の方にご評価いただいているのは、丁寧な導入支援です。オンライン診療は医療において非常に新しい領域のため、そもそもどんなシーンで活用するべきかイメージできない方がまだまだ多い状況です

そのためサービスの提供開始から間もない頃は、「CLINICS」を導入したものの、日々の診療の中で十分に活用しきれないケースが見られました。また、患者さんのITリテラシーも様々なので、どう紹介すればよいか悩むという声などもいただきました。

そういった課題に対応するため、社内で活用促進を支援する専門のチームを立ち上げました。実際に診療を行う医師の方だけでなく、医療事務の方も交えて診察から会計までの一連の流れをシミュレーションしたり、患者さんへの具体的な案内方法をアドバイスしたりと、一つひとつの医療機関に合わせて、運用におけるきめ細かなフォローを行っています。これらの支援により、着実に診療現場での活用が進んでいます。

システム自体の使いやすさもご評価いただいています。オンライン診療に必要な機能が全てそろっていること、医師だけでなく医療事務のスタッフにも使いやすく設計されていることが「CLINICS」の特徴のひとつです。弊社は共同代表の豊田をはじめ、臨床経験をつんだ医師が多数、社員として働いています。こうした医療現場での知見と、さまざまな経験を積んだエンジニア・デザイナーが議論することで、患者さんと医療機関の双方にとって使いやすいプロダクトを実現しています。スマートフォンをお持ちの方は、ぜひ「CLINICS」のアプリをダウンロードしていただけると嬉しいです。

\健康経営を推進する「産業医」を選任するなら/
「エムステージ産業医サポートサービス」へ!

Writer Profile

黒沼由紀子 Yukiko Kuronuma

フリーランス編集ライター

シンクタンク勤務後、語学系出版社、女性月刊誌のライターを経て、現在は医療系メディアの編集・ライティングを手がける。理工学部応用化学科卒。

Share
Share